透きとおる夢
ハーヴェスティ(c19453)の仮プレ、日記 __ etc .
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■ ハーヴェスティ・ノーザン ■ illust : わさこ 絵師様
11月22日生まれ 男性 痩身 色白 ルーツ:スカード
所謂、没落貴族。
家を復興させる為と気丈に立ち振る舞いながら、心の中では安息を求めている。
母を亡くした時に負った傷によりエンドブレイカーとして目覚めてからは、以前にも増して町の厄介事に首を突っ込み人助けに奔走中。
ノーザン家当主の愛人の子。
生まれて間も無く母が亡くなり、好意で屋敷へ引き取られることが決まる。
余所余所しく接する父と、我が子のように優しく接する婦人に育てられた。
我の強い兄と、男勝りの姉。 2人とは腹違いでありながら、幼少から時間を共にしていた為、特に確執めいたものは無い。
時は流れ10の頃。
屋敷に訪れた旅の女占い師を巡り、環境は一変。
父はその占い師の言葉に酔い、屋敷へ居座らせ、良いように操られ貢ぎ始めた。
当然のこと家は傾き始め、母は塞ぎ込んでしまう。 次第に、それまでの彼女では考えられない行動が見られるようになった。
子供達ではその状況に口出しを出来ず、息を潜めて暮らすのみ。
14の頃、占い師が姿を消した。
2年後のある日、相変わらず父は陽も沈まぬうちから酒を片手に、占い師の名を呼び消沈していた。
昔の父ならば、本を借りに部屋へ訪れようものならば大声を張り上げたと言うのに、ハーヴェスティの入室にすら気付いていない様子だった。
目当てのタイトルを探していると、ふらり、と人の気配。
振り向けば母がナイフを片手に立っていた。
それまでの母の様子を思えば、父を殺すか、心中でもしようとしているのではないかと察するのは易い。
母の名を叫び、ナイフを奪うか拘束しようと止めに掛かる。
そんなハーヴェスティに母は、注いだ愛情なんて忘れたように、振り払い斬りかかった。
胸元に傷を負った直後。 倒され首を絞められながら、目の前に見えたのは母の顔ではなく、薄ら笑みを湛えた不気味な仮面。
意識を手放しかけた時、ふと、首を絞める手の拘束が解かれた。
そこに居たのは、刀身を血で染めた太刀を構えた姉。
……父は、その場で起きている事にすら反応しない。 まるで悪い夢でも見たような静かな部屋の中、ゆっくりと身を起こそうとすると、手に触れた生暖かい血の感触。
横を見ればそこには確かに、仮面の砕けた母の亡骸。
叫ぶ事すら忘れ、ただ小刻みに震えながら、亡骸と父と姉へと視線を流すだけ。
『母様は……? 父様、……。 姉様が、殺したの? 何が、……ぇ……?』
『 ねえ、アンタに見える? それ、母様の顔。 ……何も見えない、よね……』
『 か……め、ん………?』
『 そうだよ、仮面。 見えるんだ……?』
『姉さ』
『私は何度も説得した。 説得したのよ? なのに母様、……助けられなかった!!』
言葉を連ね、太刀を落として泣き崩れる姉。
そこでようやく目を向けてきた父の言葉は、まるでたった今、此処へやってきたとでも錯覚するほどに、ただ悲しかった。
後日。 事件は、心中を図った母に対する正当防衛で片付けられた。
ハーヴェスティが傷を負っていたことや、母について周辺人物の証言などから、騎士団も深く疑わなかったと聞く。
事件当日に遠方へ出ていた兄は早急に帰宅し、事件の話を聞くや否や父を叱咤し、姉とハーヴェスティを慰めた。
胸の傷が癒えた頃、家族だけでひっそりと葬儀を行い、姉からは改めて仮面や棘、エンドブレイカーの力について聞かされる。
代々継がれた地位も財産も、傾いた。
代わりとなってやり直す兄の手助けをしながら、すっかり無気力になっしてしまった父の世話を。
時間が出来れば姉を倣って酒場へ顔を出し、仮面に関係無く依頼を聞いては手助けに向かう日々を繰り返す現在。
母を亡くした日、姉に少しでも楽になって欲しいと浮かべた微笑みは、癖となったまま。
大切なものを失くさないよう、「有難う」「すみません」を特に繰り返し情に厚い反面、事件を誰にも口外しないように、人と接する際に壁を作るようになった。
11月22日生まれ 男性 痩身 色白 ルーツ:スカード
所謂、没落貴族。
家を復興させる為と気丈に立ち振る舞いながら、心の中では安息を求めている。
母を亡くした時に負った傷によりエンドブレイカーとして目覚めてからは、以前にも増して町の厄介事に首を突っ込み人助けに奔走中。
ノーザン家当主の愛人の子。
生まれて間も無く母が亡くなり、好意で屋敷へ引き取られることが決まる。
余所余所しく接する父と、我が子のように優しく接する婦人に育てられた。
我の強い兄と、男勝りの姉。 2人とは腹違いでありながら、幼少から時間を共にしていた為、特に確執めいたものは無い。
時は流れ10の頃。
屋敷に訪れた旅の女占い師を巡り、環境は一変。
父はその占い師の言葉に酔い、屋敷へ居座らせ、良いように操られ貢ぎ始めた。
当然のこと家は傾き始め、母は塞ぎ込んでしまう。 次第に、それまでの彼女では考えられない行動が見られるようになった。
子供達ではその状況に口出しを出来ず、息を潜めて暮らすのみ。
14の頃、占い師が姿を消した。
2年後のある日、相変わらず父は陽も沈まぬうちから酒を片手に、占い師の名を呼び消沈していた。
昔の父ならば、本を借りに部屋へ訪れようものならば大声を張り上げたと言うのに、ハーヴェスティの入室にすら気付いていない様子だった。
目当てのタイトルを探していると、ふらり、と人の気配。
振り向けば母がナイフを片手に立っていた。
それまでの母の様子を思えば、父を殺すか、心中でもしようとしているのではないかと察するのは易い。
母の名を叫び、ナイフを奪うか拘束しようと止めに掛かる。
そんなハーヴェスティに母は、注いだ愛情なんて忘れたように、振り払い斬りかかった。
胸元に傷を負った直後。 倒され首を絞められながら、目の前に見えたのは母の顔ではなく、薄ら笑みを湛えた不気味な仮面。
意識を手放しかけた時、ふと、首を絞める手の拘束が解かれた。
そこに居たのは、刀身を血で染めた太刀を構えた姉。
……父は、その場で起きている事にすら反応しない。 まるで悪い夢でも見たような静かな部屋の中、ゆっくりと身を起こそうとすると、手に触れた生暖かい血の感触。
横を見ればそこには確かに、仮面の砕けた母の亡骸。
叫ぶ事すら忘れ、ただ小刻みに震えながら、亡骸と父と姉へと視線を流すだけ。
『母様は……? 父様、……。 姉様が、殺したの? 何が、……ぇ……?』
『 ねえ、アンタに見える? それ、母様の顔。 ……何も見えない、よね……』
『 か……め、ん………?』
『 そうだよ、仮面。 見えるんだ……?』
『姉さ』
『私は何度も説得した。 説得したのよ? なのに母様、……助けられなかった!!』
言葉を連ね、太刀を落として泣き崩れる姉。
そこでようやく目を向けてきた父の言葉は、まるでたった今、此処へやってきたとでも錯覚するほどに、ただ悲しかった。
後日。 事件は、心中を図った母に対する正当防衛で片付けられた。
ハーヴェスティが傷を負っていたことや、母について周辺人物の証言などから、騎士団も深く疑わなかったと聞く。
事件当日に遠方へ出ていた兄は早急に帰宅し、事件の話を聞くや否や父を叱咤し、姉とハーヴェスティを慰めた。
胸の傷が癒えた頃、家族だけでひっそりと葬儀を行い、姉からは改めて仮面や棘、エンドブレイカーの力について聞かされる。
代々継がれた地位も財産も、傾いた。
代わりとなってやり直す兄の手助けをしながら、すっかり無気力になっしてしまった父の世話を。
時間が出来れば姉を倣って酒場へ顔を出し、仮面に関係無く依頼を聞いては手助けに向かう日々を繰り返す現在。
母を亡くした日、姉に少しでも楽になって欲しいと浮かべた微笑みは、癖となったまま。
大切なものを失くさないよう、「有難う」「すみません」を特に繰り返し情に厚い反面、事件を誰にも口外しないように、人と接する際に壁を作るようになった。
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